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月別アーカイブ: 5月 2013

2013年2月13日 第10回福島県民健康管理調査検討委員会 発表内容によれば

福島県民健康調査の対象人数は約18万人。

約14万2千人(いわき市約6万人)は、診断中か、検査中か、未実施。

平成23年度に381,143人の小児甲状腺検査が行われ、B判定の二次検査対象者は186名。

186名中、二次検査を受けた人数は162名。 162名中、穿針細胞診実施者は76名。

66名は良性の診断。

10名は悪性もしくは悪性の疑い。

10名のうち3名は悪性と判明し手術等の治療を受けた。 残り7名も限りなく悪性の疑いとされた。

10名の内訳は、女子7名、男子3名。 平均年齢15歳。 腫瘍サイズ平均15mm。

 

平成24年度の小児甲状腺検査で二次検査対象者のうち、平成25年1月21日発送分までの検査結果でB及びC判定の対象者は549名。 この結果はまだ出ていない。 

小児甲状腺癌発病は「100万人に1人~2人程度」と言われているが、第10回福島県民健康管理調査検討委員会発表内容の約4万人中10人の小児甲状腺癌ということは125倍から250倍の発病に及ぶ。 

 

福島原発事故の甲状腺疾患の恐ろしさはその発病率にもあるが、単に「甲状腺癌」と言っても単純ではないところにもある。

 

甲状腺癌の種類は

乳頭癌

早期治療を行えば予後は極めて良好で10年生存率は80%以上と言われるが20%は亡くなるということ。

では、子ども達の年齢で発症した場合の10年生存率を考えてみてほしい。

異常としか言いようがない。

 

濾胞癌

肺などへの遠隔転移が多く10年生存率は50%超。

転移の頻度は少ないが、その転移の特徴は遠隔転移であり脳や肝臓へ転移する。

 

未分化癌

すべての悪性腫瘍の中で最も性質が悪く1年以上の生存は稀。

発見時点で10%前後は肺や骨などに転移している。 骨転移の場合は骨の痛みがありモルヒネ投与等が必要。

 

髄様癌

80%は本人のみの有病で終わるが残り20%は常染色体優性遺伝となる。

子孫の症状は良好だが10年生存率は孤発例で40%、家族性発症例で80%。

 

悪性リンパ腫

橋本病を元に発症し、早期発見すれば予後は概ね良好。

 

つまり、 甲状腺癌は、肺・骨・リンパ節に転移 する。

 

更に、放射能被曝について厚労省は、

①悪性腫瘍(固形ガンなど)、

②白血病(悪性リンパ腫、骨髄異形性症候群含む)、

③副甲状腺機能亢進症(高カルシウム血症)、

④放射線白内障(加齢性白内障を除く)、

⑤放射線起因性が認められる心筋梗塞、

⑥放射線起因性が認められる甲状腺 機能低下症、

 

などを「新しい審査の方針」で「積極認定」する病名とした。

 

また、裁判においては

⑦放射線起因性が認められる慢性肝炎・肝硬変

⑧骨  変形性脊椎症 変形性膝関節症 骨粗鬆症

⑨血液・血管  貧血 骨髄異形成症候群 白血球減少症 網膜動脈閉塞症

⑩脳  脳梗塞 椎骨脳底動脈循環不全

⑪消化器  糖尿病

⑫皮膚  熱傷瘢痕(ケロイド)

⑬その他  体内異物

などを放射能被曝と因果関係がある病名としている。

 

このように福島原発事故による被曝は甲状腺だけに限らず、転移があること、その他の健康障害が多発することが非常に懸念される問題となる。

そして、

・福島原発の二酸化ウランの量はチェルノブイリ原発の19倍である。 

・福島原発事故は未収束で不安定である。 

また、

・福島県と旧ソ連(ロシア・ベラルーシ・ウクライナ)の人口密度は、福島県全体で旧ソ連のそれの約3.2倍。

・日本と旧ソ連(ロシア・ベラルーシ・ウクライナ)の人口密度は、日本全体で旧ソ連のそれの7.5倍である。 

 

チェルノブイリ原発事故でも、事故後1年目にして甲状腺疾患の子ども達が出た。

しかし人数は少なかった。

 

甲状腺疾患が爆発的に発症したのは、チェルノブイリ原発事故後4年目である。 

私たちは、この事柄を併せて熟慮し、行動に移さなければならない、と思う。

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福島の子、甲状腺検査の短縮検討 規制委「地域や年齢で」 (朝日新聞 2013年2月20日掲載) 

福島県の子ども約36万人対象の甲状腺がん検査について、原子力規制委員会の検討チームは19日、被曝(ひばく)線量や居住地などにより実施期間の短縮も検討すべきだとする総括案を出した。東京電力福島第一原発事故の影響を調べるため、全員、生涯にわたり検査する計画だった。県関係者からは反発の声も出ている。

県は現在、事故当時18歳以下だった子ども全員を対象に甲状腺の超音波検査を行っている。

検討チームは検査実施期間について、被曝線量が低いと推計されるか、線量が低いとみられる地域の子どもは、検査を途中で打ち切ることも検討すべきだとした。総括案は近く規制委員会に報告され、同委員会は提言を出す予定だ。

検討チームの一員、木田光一・同県医師会副会長は「甲状腺被曝の実態も低線量被曝の健康影響も不明だ。生涯、検査し、安心につなげるという枠組みを崩すことはおかしい」と批判。今回の内容は過去4回の会合で議論していないという。甲状腺検査などを実施する山下俊一・同県立医大の副学長は「健康を生涯にわたり見守る方針に変化はない」と話す。(大岩ゆり)

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福島第一原子力発電所事故の二酸化ウランの量で比較した事故の規模はチェルノブイリ原子力事故の19倍である。

一方で、チェルノブイリ原子力発電所は、旧ソ連が独自に設計開発した黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉(RBMK)のRBMK-1000型であり、稼働中の4つ原子炉のうちの4号炉が炉心溶融(メルトダウン)して爆発した。  

そして、放射性降下物がウクライナ・白ロシア(ベラルーシ)・ロシアなどを汚染した。 

旧ソ連崩壊後のチェルノブリイ原子力発電所事故が及ぼした(のではないか)健康被害は26年目の今も留まることを知らず、国民の実に8割に何らかの日常生活障害があると言われている。  

ここで問題になるのは、事故の規模もそうだが、人口密度である。  

つまり福島原子力発電所事故は燃料と炉心形式が違うとは言え、チェルノブイリ4基分の原子炉と19倍もの二酸化ウラン(燃料ペレット)、未だに不安定で未収束な綱渡り的対策で完全冷温停止の工程が見えてこない。  

https://tairinn.files.wordpress.com/2013/05/e697a7e382bde980a3e383bbe38381e382a7e383abe3838ee38396e382a4e383aae58e9fe5ad90e58a9be4ba8be69585e381a8e7a68fe5b3b6e79c8ce58e9fe5ad90.jpg

その間に、人口密度の視点から見た場合の私達への健康被害はどうなっていくのか。  

福島県の一部の自治体のみ抜粋したが、これを見て皆さんは何を想像されるのだろうか。

1Fの燃料集合体と核燃料集合体と核燃料棒集合体、核燃料ペレット

http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/intro/outline/outline-j.html

・1Fで使用している燃料ペレット(二酸化ウラン)

1cm×1cm大   ウラン235が3~5パーセント  ウラン238が95~97パーセント の成分構造

原子炉は、沸騰水型軽水炉

・燃料ペレットはジルコニウム管1本の中に350個詰まっている。

・このジルコニウム管を9本×9本=81本(81×350=28,350個ペレット)で束ねたものが燃料集合体。

・この燃料集合体を764体(764本×81本×350個=21,659,400個のペレット)纏めたものが燃料棒集合体。 

・1Fの燃料集合体と核燃料集合体と核燃料棒集合体、核燃料ペレット

  1号機の燃料棒集合体は400体   つまり  400×764=305,600本のジルコニウム燃料集合体

  2号機の燃料棒集合体は548体        548×764=418,672本のジルコニウム燃料集合体

  3号機の燃料棒集合体は548体        548×764=418,672本のジルコニウム燃料集合体

(MOX燃料(モックスねんりょう)とは混合酸化物燃料の略称であり、原子炉の使用済み核燃料中に1%程度含まれるプルトニウムを再処理により取り出し、二酸化プルトニウム(PuO2)と二酸化ウラン(UO2)とを混ぜてプルトニウム濃度を4~9%に高めたもの。 主として高速増殖炉の燃料に用いられるが、既存の軽水炉用燃料ペレットと同一の形状に加工し、核設計を行ったうえで適正な位置に配置することにより、軽水炉のウラン燃料の代替として用いることができプルサーマル利用と呼ぶ。MOXは(Mixed OXide)の頭文字)

  4号機の燃料棒集合体は548体        548×764=418,672本のジルコニウム燃料集合体

 ※総数2,044体の核燃料棒集合体

 ※核燃料棒集体の中には1,561,616本のジルコニウム燃料集合体

ペレット総数は1,561,616本のジルコニウム燃料集合×28,350個ペレット=44,271,813,600個のペレット総数。

福島第一の総二酸化ウラン量とチェルノブイリ4号炉の二酸化ウラン量は、約2466t÷約132t=約19倍。